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extrusion(エクストル-ジョン) 歯根廷出
今回は、エクストルージョンに関して書きたいと思います。エクストルージョンとは、歯を矯正的に引っ張り出すことです。歯茎のかなり下のほうに歯が残っている場合、そのまま被せ物をつくることができません。歯茎よりも上に引っ張り出すことによって精密な印象を採れたり、細菌感染を起こしにくい環境をつくることができます。結果としてその歯の予後がよくなることが期待できます。
当院でおこなった症例です。
上の左の写真は来院時は歯茎が歯を覆っており、歯が腐っていたところをレーザーで息肉を除去し虫歯を取り除きました。右の写真は引っ張りあげているところです。あまり強く力をかけないようにゴムで調節します。
約4週間後、歯茎から少し上にでてきたので装置をはずし2週間ほど待ちます。(約5mmほど引っ張り出しました)歯の動揺もなくなったところで土台をつけました。(右図)
右図のように歯が歯茎から出ているのがわかると思います。この状態になれば細菌感染で歯茎が腫れることが少なくなります。このあとは、仮歯をつくり痛みがなければ被せ物を装着します。エクストルージョンは、矯正治療を一般治療にとり入れた自費治療です。高度な技術が必要になり適応症も限られますので、このような状態の方はぜひご相談ください。
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