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脱水、口腔内の乾燥に注意
こんにちは。歯科衛生士の鈴木です。
暑い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今日は唾液の働きと口腔乾燥予防・対策についてお話します。
水分は健康維持や口腔内環境悪化を防ぐために欠かせないものです。
唾液の99.5%は水分、残りの0.5%は無機成分としてカルシウム、リン酸、ナトリウムなど、有機成分としてムチンや抗菌・免疫物質などが含まれています。
成人の唾液分泌量は1日に約1000~1500mlと言われています。
✨唾液の働き✨
◆湿潤作用
唾液に含まれる水分のほか、ムチン※という成分が潤いを保つことに関わっています。
※ムチンはたんぱく質の一つです。唾液の水分と一緒に口の中全体を覆って粘膜を保護したり、湿潤作用や潤滑作用などに関与したりしています。
◆抗菌・免疫作用
健常な口の中にいる菌のバランスを維持することで、口の中の環境を保ったり、外からの細菌の侵入を防いだりして、体を守っています。
◆自浄・洗浄作用
分泌された唾液が、食べかすや汚れを洗い流します。
口の中をきれいに保つことで口臭を抑えています。
◆潤滑作用
口の中で唾液とまざり、唾液に含まれる水分やムチンなどの成分が食べ物をやわらかく、滑らかにして飲み込みやすくします。
◆粘膜保護・修復作用
唾液の中の水分やムチンが潤いを保ち、滑らかな状態を保つことで口の中の粘膜を保護し、成長因子というタンパク質が傷ついた粘膜を治します。
◆溶解・味覚作用
食べ物が唾液と混ざることで味を感じることができます。
◆消化作用
唾液にはデンプンを分解する酵素が含まれています。よく噛んで食べ物と唾液が混ざることで、食べ物をやわらかくして胃での消化を助けます。
◆緩衝作用・虫歯予防・再石灰化作用
食事によって口の中が酸性になると歯が溶けて虫歯になりやすくなりますが、唾液の成分である重炭酸イオンという物質がその酸を中和します。また唾液に含まれるカルシウムやミネラル成分は、酸によって溶けた歯の修復に関わっています(再石灰化)。
これらの作用によって虫歯予防につながります。
その他
唾液の量は体の中の水分量と関係していて、口や喉の渇きを感じることで水分補給を促して体の水分量のバランスを保つ役割があります。また、唾液の中には体から出された不要な成分(血液の成分や薬が分解されたものなど)も含まれています。
⭐唾液分泌を高めるために
●喉の乾きを感じる前にこまめに水分補給をする
ノンカフェインの糖分を含まない水かお茶がオススメ
●唾液腺マッサージをして唾液の分泌を促す
●よく噛んで食べる
●よく話し、笑い、筋肉を動かすことにより唾液腺に刺激を与える
●鼻呼吸をする
当院ではお口の中の環境を整えるために、だ液線を刺激するマッサージの方法などもお伝えしています。お気軽にお尋ねください。
皆さまのご来院をお待ちしております。
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