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くいしばり 咬筋部へのボツリヌス注射
こんにちは、院長の岩永です。今回は、咬筋部へのボツリヌス注射に関して簡単に話したいと思います。
ボツリヌス注射で、よく耳にするのが、美容目的で顔のエラを小さくすることにより、小顔を効果を期待することだと思います。歯科では、ボツリヌス注射を使用する目的は主に歯ぎしりやくいしばりによる、歯や歯周組織、顎関節を保護することです。エラが張っているからという美容目的では許可されておりません。結果的には小顔になりますが。
ボツリヌス注射で有名なのはボトックスですが、これは商品名でアメリカのアラガン社が製造しており、実際にはボツリヌストキシンを用いた注射は、代表的なもので4種類あります。当院では歯科で認められている「ニューロノックス、ノボタ」を用いており、安全性と効果が科学的にも示されております。
効果は、始めは3~4カ月ですが、定期的に打っていくと効果が少しづづ延びていくこともあります。効いているかどうかを判断する指標として、食事するときに咬筋部が疲れるかどうかをみます。また、外見上、咬筋肥大がある方は、縮小しているかどうかも指標となります。勘違いされている方も多いと思いますが、決して歯ぎしりやくいしばりがなくなるということではありません。ボツリヌストキシンの効果で期待することは、筋肉を弱らせ過度の力を無くすことにあります。
噛みしめにより、歯が喪失してしまうことは頻繁にあり、ブリッジやインプラントをしても、噛む力をコントロールしなければ数年後にダメになってしまいますので、睡眠時のマウスピースや咬筋部へのボツリヌス注射が必要不可欠になります。
*1アンプルで2.5cc,100単位の製剤をつくれますので左右に約1.0cc,40単位ずつ注入いたします。通常は0.5ccずつ2回に分けて注入いたしますが、筋肉が強い方や以前あまり効果がなかった方は、左右に1.0cc,40単位を1回で注入いたします。
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